Ave Maria (Tomás Luis de Victoria)

作曲者: Tomás Luis de Victoria
校訂者: 松下耕

校訂者より

混声合唱、男声合唱の作品がその多くを占めるルネサンス期の作品を、女声合唱へトランスクライブした新編曲シリーズの一曲。今回は、スペインの巨匠トマス・ルイス・デ・ヴィクトーリア（1548-1611）の名作、Ave Mariaである。この作曲家は、同名の作品を２作品、4声と8声で書いているが、この度の校訂・編曲は4声版の方である。

ルネサンスの作品は、美しいポリフォニーのフォルムが基本だが、この曲には多くホモフォニーの部分が存在するので、初心者にも気軽に楽しんでいただける作品ではないかと思う。この曲のポリフォニーのフォルムは、理解しやすい構造となっているので、普段この時代の音楽を取り上げることが難しい女声合唱団の皆さんには、入門曲として採り上げていただきたい一曲である。