この合唱とピアノのための作品は、親友であり偉大なマエストロでもある松下 耕氏へ向け2022年に作曲したものです。 (私の愛する)素晴らしい日本と、そこに住む友人たちへのオマージュとして捧げたこの曲には、日本文化を感じさせる音階やクラスター音、リズム、叙情、そして旋律を随所に散りばめています。
これはピアノ・ソロの作品で、聴き手をミサの雰囲気と音の世界に導きます。ミサの各部分からのモチーフを用いて作曲されています。
悲しみと神秘に満ちた時間、鋭く響き渡る時間がかわるがわる現れるなか歌われるユニゾンは、罪の赦しを神に乞う信心深い人々全体を表します。「Christe Eleison」の部分は、イエス・キリストとの親密で心からの会話を表しており、松下 耕氏の「Missa Tertia」の「Christe Eleison」へのオマージュが含まれています。
ミサの中で最も喜びに満ちたセクションで、輝かしい響きと祝祭的なリズムが特徴です。そうでありながら、テキストの多様な示唆はしばしば繊細さや親密さを感じさせ、音楽もこれに従っています。他のセクション(Credo、Sanctus、Agnus Dei)に現れる同じコンセプトが同様の方法で音楽化され、音響的および構造的な連続性が保たれています。
これはミサの中で最も長く、また分節的なテキストであり、作曲においても同様に扱われています。曲は擬似的に偶然性を持つセクションで始まり、そこでは専ら語られ、信者たちが独立して神への信仰を告白する様子を表現しています。しだいに荘厳で宣言的なセクションへと移り変わり、三位一体を表す3オクターブからなるユニゾンが朗々と歌われます。 このユニゾンの歌唱部は私の解釈において根幹をなすものであり、信仰の力強さを強調するために周期的に繰り返されます。
かの有名なフォーレのレクイエムにインスパイアされ、神の神聖さを超俗的な方法で、軽やかで繊細な響きと和声によって描写しています。自分が永遠なる父と向かい合い、平和の安息所に浸っているところを思い描きました。栄光と歓喜の荘厳さ(Hosanna)もまた、偉大な光に満ちています。唯一、アルトの声とピアノ伴奏で歌われる「Benedictus」だけは現実に即して地上的な次元で語られる、私たち人間の経験に近いものを表しています。
この「Agnus Dei」は、私の親愛なる友人・松下 耕氏の60歳の誕生日のために特別に作曲され、献呈されました(そして作品はぴったり60小節です)。Agnus Deiのテキストには、国籍や性別、年齢に関係のない、人生のあらゆる苦難が描かれています。休みなく演奏されるピアノと、声によって生み出される荒々しい音は、曲の前半で、人が時に直面しなければならない痛みを表現しますが、それは光り輝く響きのある方法で、確実に喜びと平和へと移り変わっていきます。これは私にとって、信仰を超えた全ての人への、最も大切で素晴らしい希望のメッセージです—常に平和と喜び、穏やかさという目標を追い求めることができるということです!
製本版とデジタルスコア版(ダウンロード版)の2種類あります。以下でどちらかを選択して下さい。
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作曲者:Matteo Magistrali 声部:ピアノソロ/SATB 伴奏:ピアノ 言語:ラテン語 演奏時間:Piccolo preludio religioso+Kyrie 4’00”+6’30”/Gloria 5’00″/Credo 9’30″/Sanctus 4’45″/Agnus Dei 5’20” ページ数:Piccolo preludio religioso+Kyrie 16/Gloria 16//Credo 28/Sanctus 12/Agnus Dei 16