天正遣欧使節 (1582-90) の少年たち“ クアトロ・ラガッツィ” の栄光と悲運の物語をミサ曲の中に描き込んでいきたいと作曲しました。 Gloria, Sanctus, Agnus Deiと書き進められる予定ですが、物語の皮切りの Kyrieは大河ドラマのオープニング曲をイメージしています。 途中挿入の Mille regrets “ 千々の悲しみ ” (原曲はジョスカン・デ・プレ)は少年たちが帰国後に豊臣秀吉の面前で演奏したと推察される曲です。
I. Kyrie 一千六百十二年の長崎、伊東マンショの回想。 “ 私には夢と希望と信念に燃えた青春の日々があった。されどその思い出は心安らかに訪れ来るのではない。国外へ追放された同胞たち、弾圧のため 棄教していった信者たちへの思いに、激しい心の痛みを伴ってやって来るのだ。 あの晴れた船出の日、大海原をいくつも越え、異郷の港の賑わいを、石造りの街を、壮麗な教会を想って胸はときめいていた。 ああ、あの日、 我ら四人は永遠の愛と信仰を、そして友情を誓い合ったのだ!”
製本版とデジタルスコア版(ダウンロード版)の2種類あります。以下でどちらかを選択して下さい。
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【演奏動画】