およそ200年前、文政10(1827)年の秋、若き尼僧・貞心尼は新潟県長岡に庵を構えていた名僧・良寛(1758-1831)に教えを乞うため、遥か20kmの道のりを歩き訪ねました。貞心尼が、憧れてやまない師に出会えた喜びをまるで夢のようだと読んだ歌に、良寛は、この世のことはすべてが夢のようにはいかず、儚いもの…あなたが語る夢はさめずに夢のままで…と歌で返したのでした。 時を超え、今に伝わる相聞歌。たおやかで美しい日本語の和歌の世界を、毛筆で描くように合唱曲に仕立てました。前半は、弟子(貞心尼)から師(良寛)への憧れや尊敬の念、湧き上がる高揚を歌い上げ、二人を繋ぐ橋のような推移部(B)、転調を経て、後半(C)は良寛の穏やかで無執着な悟りの境地が歌われます。最後は、単純な主和音ではなく、複調的な響きで神秘的に、簡単には到達できない深淵の世界に触れるようなイメージです。
日本のみならず、さまざまな国・地域の方々に歌っていただけることを心から楽しみにしています。
製本版とデジタルスコア版(ダウンロード版)の2種類あります。以下でどちらかを選択して下さい。
作曲者:名田綾子 作詩者:貞心尼 / 良寛 声部:SSA 伴奏:アカペラ 言語:日本語 演奏時間:2’10” ページ数:8