原民喜(1905~51)は、広島の爆心地近くで被爆したが、幸い生きながらえることができた。その惨状をつぶさに観察し、文学作品として昇華させた稀有な文学者である。代表作に、小説では「夏の花」「心願の国」など、詩では「原爆小景」「魔のひととき」など、翻訳にスウィフトの「ガリバー旅行記」がある。被爆前に最愛の妻を亡くし生きることの辛さを抱えていたが、被爆後はそれがますます高じて前記のような珠玉の作品を残して自ら命を絶った。「碑銘」は民喜が遺書に記した詩である。自らの墓碑銘であろうか。その碑は、現在は広島の平和公園の原爆ドームの近くに建てられている。
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作曲者:寺嶋陸也 作詩者:原民喜 声部:SSA 伴奏:ア・カペラ 言語:日本語 演奏時間:2’00” ページ数:8