この曲は、第24回国民文化祭しずおか2009 合唱の祭典のために書いた曲である。合唱の祭典が伊豆の国市で行われたため、当地ゆかりの偉人をうたった曲を作曲することとなった。この曲の主人公、江川太郎左衛門英龍(坦庵)は、幕末に伊豆韮山代官として様々な活躍をした英雄である。大きな活躍としては、2015年に世界遺産に登録された「韮山反射炉」を建造したのを筆頭に、江戸湾防御のための、品川台場(現在のお台場)を建造したのも坦庵だったのである。また、パンを兵糧や備蓄食料に採用した旗本としても、後世に「パン祖」として名を残すことになった。
伊豆が産んだ、当代随一の教養人であり先覚者、江川坦庵の人物像を、幕末に詳しい直木賞作家・故古川薫氏が実に見事に、そして端的な詩に表現してくださった。そのドラマチックな表現は見事である。そしてその詩をテキストに、私はやはり劇的で、楽しい音楽に仕上げた。
非常にわかりやすく、どなたにも楽しめる娯楽作品となっている。
製本版とデジタルスコア版(ダウンロード版)の2種類あります。以下でどちらかを選択して下さい。
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作曲者: 松下耕 作詩者: 古川薫 声部: SATB 伴奏: ピアノ 言語: 日本語 演奏時間: 5’10” ページ数: 20
◆演奏情報◆ あい混声合唱団 2014.3.9 第4回江川坦庵合唱コンクール課題曲 指揮:相澤直人 ピアノ:福崎由香