うりじん(うりずん)とは沖縄の古語で、初夏を表す言葉です。潤(うるお)い浸(し)むが原意だといいます。大地が潤いその水に浸って万物が育まれる季節に、柔らかな苧麻(麻)の茎から繊維を取り出し糸にする。この作品はその美しさを歌っています。クェーナとは、神に願いごとを祈る歌。琉球の時代の首里で歌われた歌謡です。原曲は27行もの歌詞で、女性が兄弟や夫のために布を織り、着物に仕立てるまでを詳細に歌った内容となっていますが、同時に彼らの航海の安全を祈る歌として伝えられてきました。機織りの様子は、女性の「祈りの姿」でもあるわけですね。糸車で糸を紡ぐ場面や、布を織るシーンなどを想像しながら表現してみてください。メリスマ的に歌う部分が多いですが、それぞれ工夫して歌って頂けると嬉しいです。
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作曲者:瑞慶覧尚子 声部:SSA 伴奏:ア・カペラ 言語:日本語 演奏時間:2’10” ページ数:8