北原白秋(1885-1942)は近代日本を代表する詩人である。詩のほかに、短歌や、童謡・民謡の詩も数多く手がけている。本作「片恋」は、1909年秋に書かれたもので、白秋の初期作に属する。白秋自身が「この小唄はその後の私の詩風を一変せしめた」と述べていることから、歌謡性を意識して書かれた詩であることが分かる。5・7・5の定型で貫かれていて、当時流行した俗謡を想起させる。 この時期の白秋の作風は、官能美の絶頂を築いており、「片恋」はそれを象徴する詩といえる。詩は極めて暗喩的に書かれており、耽美的な映像の奥に主人公の心象が透かし見えてくる。 曲は、転調を繰り返しながら色彩の変化を示していく作風となった。響きの中に、ほのかに東洋的な香りを漂わせたつもりだ。
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作曲者: 信長貴富 作詩者: 北原白秋 声部: SATB 伴奏: アカペラ 言語: 日本語 演奏時間: 2’00” ページ数: 8