クリスマスにまつわる5つのオリジナルストーリーに、それぞれに続く歌詞があり、全て違う作曲家が付曲するという企画にご一緒させていただくこととなった。ストーリーと詩はみなづきみのり氏によるのもの。演奏は、指揮:伊東恵司、合唱:葡萄の樹で、2023年12月23日に同合唱団の25周年の演奏会にて初演された。 作曲者が担当することになったのは「おばあさんのタルト」で、歌に付曲される部分の「詩」は、ショートストーリー中の象徴とも言える「いちじくのタルト」についてのものだ。詩は、クリスマス・過去の思い出・いちじくの生育環境・タルトの材料・ショートストーリーで語られてきた心境などが、場面を変え、時を越えながら行き来する。ショートストーリーを読み、そんな詩の内容を頭の中で思い描いていると、なんだかいわゆるアニメのイメージ(ポップで日常系)を感じ取り、アニメソングのオープニングテーマのような、アップテンポで可愛く、場面が頻繁に切り替わるような曲調がふさわしいと思い、作曲をした。 演奏に当たって、いくつか以下に記す。 曲全体は、任意にテンポを緩めたりはやめたりせずに、基本的にはテンポキープでの演奏を想定している(任意ではなく、自然に多少抑揚があるのは良いと思う)。また、曲調や拍子が次々と変化する点に注意されたい。 ピアノパートについては、左手はエレキベースやバスドラム(キック)、右手はスネアドラムのような役割も同時に担っている。また、それらの性格上、休符やアーティキュレーションについてシビアに捉えていただきたい。 合唱パートは、とにかく滑舌よく、基本的には明るく、ビート感を大切に演奏されたい。また、テンポが速いこともあり、「ちかづいてきたら」の「き」など、適宜無声音で演奏するのも良いと思う。
混声合唱とピアノのための 「5つのクリスマス・ストーリーズ」より 1. クリスマスツリーになりたかったりんごの木 2. おばあさんのタルト←本作品 3. 眠れないクリスマスの夜 4. よっぱらいトナカイ 5. キャロルの好きなフクロウ
製本版とデジタルスコア版(ダウンロード版)の2種類あります。以下でどちらかを選択して下さい。
— もしくは —
混声合唱とピアノのための 「5つのクリスマス・ストーリーズ」より 2. おばあさんのタルト 作曲者:首藤健太郎 作詩者:みなづきみのり 声部:SATB 伴奏:ピアノ 言語:日本語 演奏時間:4’30” ページ数:24 【参考動画】