この作品は、声の表現の可能性を探り、空間を生かした音響的にも面白い曲を書きたいと思い、松尾芭蕉の俳句をテキストにして作曲しました。この句は、『奥の細道』の旅を終えて帰郷の折、伊賀越えの山中で初時雨にあって詠まれたものだそうです。2014年、ひらがなで書かれた『はいくのえほん』(鈴木寿雄 著)に出会いました。絵を見ているうちに、曲の楽想が少しずつ浮かんできて夢中になって作曲しました。初時雨、猿、小蓑、という漢字から受ける印象とは又違った感触でした。 2016年6月に兵庫県立芸術文化センターで開催された「第21回響(きょう)の会 作品発表コンサート」において harmonia ensemble により初演されました。作品は、少人数アンサンブルにも適しています。合唱団の皆さんで色々と工夫して楽しんで歌ってもらえれば嬉しいです。
製本版とデジタルスコア版(ダウンロード版)の2種類あります。以下でどちらかを選択して下さい。
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