Tota pulchraは、2017年から2019年にかけて書かれたマリアへのモテットです。最初のアイデアは、フランスのデュリュフレへのオマージュで、4つのモテットop.10と同じタイトルでありながら、私独自のスタイルとテーマで作曲することで、2021年に完成しました。Tota pulchraは、このモテットの2曲目で、グレゴリオ聖歌を模したソロパートから始まります。それから、他声部のゆったりとした行列聖歌のような動きに支えられ、合唱団の情感豊かな上行音型が最初のクライマックスへと導きます。その後、声部間の模倣を交えながら音楽は次第にクリアに形作られ、”tu gloria Jerusalem, tu laetitia Israel”の雄大で重厚なパートに至り、その後、甘美な和音によって、変化に富んだ再現部に戻ります。